WFPチャリティー エッセイコンテスト2024

入賞作品発表

WFP賞

空飛ぶ塩むすび
神奈川県 カリタス小学校 4年
伊東 史識さん

私の通う小学校は毎日お弁当だけど、月に一回塩むすびの日があります。塩むすびの歌もあります。お腹いっぱい食べられないお友達のために、お弁当のおかずの分をぼ金して、その日はいつもお弁当みたいなおかずはなくて、具のない塩味のおむすびだけをみんなで食べます。私のぼ金はインドにいるお友達のところに行きます。私のお弁当のおかずは、インドでどんなおかずになるのかな?会ったことも話したこともないお友達だけど、私たちと同じようにお弁当の時間があるのかな?おしゃべりしながら食べるのかな?そもそもお弁当ってあるのかな?考えてみたら知らないことばかりだ。でも、インドのお友達も私と同じようにお腹がすくだろうし、同じようにお昼ごはんの時間を心待ちにして勉強をがんばっていると思う。もしこれでお腹いっぱいに食べられないなら、塩むすびの日をふやせばいいかもしれない。それか、私がおこづかいで買うおかしをひとつがまんすれば、お腹いっぱいになれるかもしれない。みんながこうやってお友達のことを思って行動すればおなかいっぱいに食べられる子がもっとふえると思う。私は今日もちょっとしょっぱい塩むすびを食べながら、お友達が笑顔で楽しそうにおしゃべりしながら食べているすがたを想ぞうします。私にとって塩むすびの時間は、大好きなごはんの時間でもあるけど遠い空の下でくらしているお友達とつながれる大切な時間です。九月からはお弁当ではなくて給食が始まります。でも塩むすびの日はこれからもずっと続きます。

  • 【選者のコメント】
    忍足 謙朗さん(国連WFP協会理事 元国連世界食糧計画アジア地域局長)
    題名からして、何の話だ?と引き込まれました。月に1回、お弁当にシンプルな塩むすびを食べ、節約したお金をインドの子どもたちにシェアする学校のアイデアもびっくりです!作文では史識さんが会ったこともないインドの友達が「おいしいね」と友達と話したりするのかなと想像する、温かい気持ちが強く伝わってきました。国連WFPではShareTheMeal というアプリで世界中の人たちに「ごはんを分け合おう」と呼びかけています。そんな気持ちを書いてくれてありがとう!
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