世界中で新型コロナウイルスが異常事態をひきおこしていて大勢の方が病いに苦しみ肺炎から重大な状態になり亡くなられています。私は今年の四月に薬剤性の肺炎により大切な祖母を失いました。私達家族は祖母の最後をみとるために病院から我家にひきとったので現在肺炎になられた方の苦しみが手にとる様にわかります。祖母は薬が原因で食べ物を飲む事が出来なくなり点滴を受けていましたが「食事がしたい」と何度も言っていました。私は祖母のため、かんてんを使ってゼリーを作りました。祖母の口へスプーンでかんてんゼリーを食べさせてあげると、祖母は「おいしいおいしい」ととても喜びました。味はりんご味でした。私は食事がしたくてもする事が出来ない苦しみと悲しさを祖母から学びました。それと同時にたとえ一さじでも味わう喜びを学びました。人があらゆる極限の状態で「食べたい」と望んでもかなえられない事がどれほどざんこくであるか、良く分かります。人は苦しみを体験するとあたり前であるものがどれだけ貴重なのか、心から感じます。普段、何げなく食べているたきたてのホカホカゴハンにトマトとジャガイモと肉だんごのスープ。特別な具は何も入ってなくても家族で一緒に「おいしいね」と言いながら食べる食事は何にも勝るメニューです。有名な絵にレオナルド・ダビンチが描いた「最後の晩餐」という絵があります。私がもし命を終える日があったら、その時したいと思う食事は幸せで和やかな時間に出された「家族の普通の食事」なのだと思います。祖母の死により私はあたり前だと思っていた料理がこれほど大切なのだということを知りました。「食べるとは生きる事」生き延びるために世の中の人々に幸せな食事があります様に祈ります。
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ふなっしーさん
皆さまの作文を興味深く
拝見させて頂きましたなっしー。
素晴らしい作品揃いで何れを選ぶか
大変悩みましたなっしー。
その中で小原伊都子さんを
選ばさせて頂きましたなっしー。
亡くなられた祖母の介護を通して、
普段当たり前である事がどれだけ大事な事であるかを気づかされる作品なっしー。
自らの体験からその考え方を導く辺りが
とても素晴らしいと思いますなっしー。